■ 家庭学習の実態
【小学生の家庭学習時間】
家庭学習の必要性についてはコラム「学校の勉強だけで十分なのか?」、
「家庭学習のメリット」で触れましたが、実際にところ、小学生はどの程度家庭で学習しているの
でしょうか。
ベネッセ教育開発センターの調査では塾に行かない日に自宅で何時間勉強しているのかというアンケートに対して、1年生は45分~1時間が最も多く、全体でも1時間未満が約85%を占めています。2・3年生では30分~45分が最も多く、1時間以上がそれに続きます。
4年生では15-30分、30-45分、45分-1時間、1時間半以上がほぼ同程度です。
5・6年生では約半数が1時間未満である一方、2時間以上が約10%で、全体的には低学年より時間は増えています。各学年ともほとんど
勉強しないと答えた子供は数%という結果です。
全科研(ポピー)の調査でも4~6年生の家庭学習時間は平日で45分-1時間が最も多く、ほとんど勉強しないという子供は10%もいない
という結果です。
家庭学習の目安であるといわれる学年×15分ということからすると、低学年では大半が目安に達していて、4・5年生で約50%、
6年生では25%程度が目安に達していることになります。
ちなみに、小学校入学前の幼児も15-30分または30-45分がそれぞれ30%、45分以上する子供も約40%という結果で、ちょっと驚きなのですが、
これは知育用の教材で遊んだり、DVDを見たりするということが含まれているのかもしれません。
【どんな勉強をしているのか】
家庭学習は学校の宿題の他に勉強を行う場合、通信教育や市販の問題集などで自主的に学習を行うことが多いようです。
全科研(ポピー)の調査では約20%の子供が通信教育を受講しているというデータが出ています。
また、同社の調査で、小学生の4人に1人、さらに6年生になると2人に1人はなんらかの学習塾に通っているということです。
学習塾に通っている子供の場合は家庭学習に塾の予習復習が含まれることになると思います。
小学生の家庭学習時間から見ると、宿題に要する時間が30分程度であるとすれば、小学校低学年では学校の宿題が家庭学習の中心
となっており、高学年になってくると、宿題以外に何らかの学習を行っていることが分かります。
どのような教材を使って学習すべきかということについては、学習する目的(学校の補習、中学受験など)や子供自身の学習に対する
意欲などによって当然異なると思います。自分の子供に適した教材はどんなものかを見極めて、意欲的に継続して学習できる環境を整えて
あげることが親としては重要だと思います。
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