■ 学校の勉強だけで十分なのか?
【学校の授業以外に勉強する必要性】
子供がちゃんと勉強して、いい成績をとってもらいたいというのは親なら誰しもが思うことです。しかし、現実はなかなか
思うようにならないことが多いと思います。
そもそも学校でちゃんと勉強していれば、中学受験は別として、学校で学ぶ標準的な内容を習得するには十分なのではないか
とも思いますが、学校では学習内容が多く、授業時間数も限られていて、繰り返し学習の時間をとりにくいのが現状です。
大人でもそうですが子供は授業で学習したこともやがて忘れてしまいます。1度や2度聞いただけで完全に理解することは不可能で、
スポーツ選手が毎日同じような練習を繰り返して知識や技能を完全に習得するように、繰り返し学習することで理解の定着を図る
必要があります。特に算数は自分で手を動かさないと定着しません。
学習と忘却の関係(エッビングハウスの忘却曲線)によると、覚えている量は学習した直後を100%とすると、学習直後に復習する
と3週間たっても約80%は覚えていて、ほとんどわすれないのですが、復習をまったくしないと翌日には約半分、1週間で約30%、
3週間で20%ほどになり、ほとんど忘れてしまうそうです。
このことからも、本当にわかったというレベルまで高めるには、学習後すぐに復習し、自分の力で繰り返しやってみることが必要
だといえます。
【宿題だけで十分?】
繰り返し学習の時間を補うため、学校では宿題が出されます。私(管理人)の小3の息子が通っている公立の小学校では算数と
国語を中心に宿題がほぼ毎日出されています。算数はドリルやプリントでの演習、国語は漢字の書き取りや音読といった内容が中心です。
当然、授業で聞いた内容をすぐに理解できる子もいれば、なかなか理解できない子もいるので、一概には言えませんが、
親の答え合わせも含めて大体30分で終わるくらいの分量です。おそらく、他の公立小学校でも同じような内容と分量の宿題が出され
ていると思います。
ただ、学校の宿題ではその日の授業で行った内容の確認が中心となるため、分量は少なめです。
また、最近のゆとり教育の方針もあり、学校での授業時間や演習などに割かれる時間は以前よりも少ないため、学校での授業や宿題
だけでは不足気味であることは否めません。
百ます計算で有名な陰山メソッドにおいては「読み書き計算の徹底反復が脳を活性化させ、発展的な内容の問題もできるようになる」
ということが言われていて、実際に成果をあげているように、ある程度の分量の反復練習は重要であるといえます。
さらに、小学生の低学年では計算や漢字の反復練習が中心ですが、4年生以降になると、学習量も増え、内容も徐々に論理的かつ
抽象的になっていきます。こうなるとますます宿題だけでは十分な復習ができにくくなります。
実際、家庭学習の目安は、学年×15分と言われています。小学1年生なら、15分、小学6年生なら90分が目安になるわけです。
この目安からいっても小3で1日30分(土日には宿題がないので、平均すると実際にはもっと少ない)は45分という目安からしても
少なめです。
【宿題以外の学習】
このように、学校の授業や宿題だけでは不足気味の学習時間を補うため、市販の問題集や通信教育を使った家庭学習、あるいは塾に
通わせるといったことを行っている親が多いと思います。
どのような形で学習時間を補うかは子供の理解度などの状況によって異なりますし、それぞれいい面、悪い面があります。
それぞれの内容については別のコラムで触れていきたいと思います。
⇒ その他コラムはこちら