■ 中学生用教材の評価1
【取り上げた教材】
本サイトで紹介した教材は大きく分けて3つに分類できます。
1つは学校の授業の予習復習用として活用できる教材。
2つ目は高校受験用の教材。
3つ目は英語や作文などある科目に特化した教材。
まずは1つ目の学校の授業の予習復習用の教材と2つ目の高校受験用の教材について比較・評価してみます。
本サイトで取り上げた教材は以下のとおりです。
・Z会中学コース
・進研ゼミ中学講座
・天神
・中学ポピー
・スマイルゼミ
・学研マイティーネクストV
・がんばる舎エース
ここでは取り上げた教材の内容、量、費用といった観点から比較・評価してみることにします。
なお、じゅけラボ予備校高校受験は教材や授業を提供するのではなく、勉強の仕方を提供するサービスなので、評価からは除きます。
【教材の比較~教材の内容】
教材の内容を大別すると、学校の授業の予習復習用を目的とした教材と、高校受験やその先の大学受験まで意識した根本的な学力の向上を狙った内容の教材に分けることができます。取り上げた教材を分類してみると次のようになります。
(学校の予習復習用)
天神、中学ポピー、スマイルゼミ、がんばる舎エース
(受験用)
Z会中学コース
(予習復習・受験共用)
進研ゼミ中学講座、学研マイティーネクストV
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学校の予習復習用と予習復習・受験共用の教材の内容は教科書準拠になっているのが基本で、補助教材で受験や定期テスト対策などに対応していくスタイルになっています。内容的にも教科書の表現では解りづらいところをさらに丁寧に解説されています。
これらの教材は学校の授業の内容を完全に理解して定期テストでいい点を取ることが高校受験につながるという考え方なので、美術や家庭科などの実技系のテキストもあり、内申点を上げていくことも考慮されています。
一方、教科書のカリキュラムとは異なり、独自のカリキュラムに基づいた教材を用いているのがZ会中学コースで、で中1の段階から高校受験や大学受験を念頭に置いた内容になっています。内容的にも考えさせられる問題が多く、小手先の知識ではなく本質的な学力を向上させていくということに主眼が置かれています。
予習復習・受験共用に分類した2つの教材は中2までは学校の予習復習がメインで、中3になってくると高校受験用の補助教材などを使いながら、その対策をしていくというスタイルです。したがって、バランス的には非常に使いやすい教材だと思います。
また、添削問題のありなしで以下のように分類できます。
(通信添削なし)
天神、中学ポピー、学研マイティーネクストV、がんばる舎エース
(通信添削あり)
Z会中学コース、進研ゼミ中学講座、スマイルゼミ
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添削問題がある場合、教材の取り組み方にメリハリがついて、その月に取り組んだ単元の理解度も把握しやすくなります。さらに自分では気づかない間違いや理解不足のポイントも指摘を受けることができるというメリットがあります。
一方、添削問題のない教材の場合、添削問題を提出しなくていならないというプレッシャーがない分、練習問題を中心として自分のペースで進めやすいのでじっくりと解説を確認しながら進めていきたい場合にはこれらの教材がいいのではないかと思います。
教材の内容ごとに以上のような分類ができますが、教科書に準拠していないものは基本的に教科書とはあまり関係していないことが多いので、学校との授業と教材の内容を切り分ける必要がある場合があります。したがって学校で勉強したことを復習して頭の中に定着させたいということであれば教科書準拠の教材で日々復習をしていく学習スタイルがいいと思います。
一方で、目的意識がはっきりしていて、どんどん先に進めることのできるタイプであると、物足らなさを感じてしまい、せっかく教科書に沿った教材でも先に進みすぎて普段の授業の内容とギャップが生じて、教科書準拠教材のメリットが生かせないことも考えられます。このように学校の授業はある程度理解できていて、学習意欲がある中学生にはZ会のような独自のカリキュラムをもつ教材がいいと思います。
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