■ 塾の必要性
【通塾のメリット・デメリット】
コラム「家庭学習のメリット」では家庭学習のメリットとデメリットについて触れましたが、ここでは通塾についてのメリットとデメリットを考えた上で塾に行く必要性がどこまであるのかを考えてみたいと思います。
(メリット)
通塾することで得られるメリットを挙げてみます。
・家庭学習では得られない受験テクニックや志望校の情報が得られる
・同じ目的を持つ他の子供と切磋琢磨できる
・自分のポジションを把握しやすい
・分からない部分をすぐに解決できる
(デメリット)
一方、通塾することのデメリットを挙げてみます。
・自分のペースがつかみづらい
・通塾に時間がかかり、自由な時間が少なくなる
・費用がかかる
・学校の宿題もあり、子供の負担が大きくなる
子供の性格や能力などによって当てはまる内容が異なってくると思いますが、以上のようなことが通塾のメリット・デメリットとして思い浮かぶ主な内容です。
【通塾の効果】
やはり、中学受験、それもレベルの高い中学を志望校としている場合には塾の果たす役割は大きくなると思います。私(管理人)自身も中学受験を経験しました。塾には小学6年生の1年間だけ行きましたが、一人で勉強しているときと比べると、自分のやり方が本当に正しいのかどうか不安になったり、あせりがでてきてしまったりするということがなくなったという記憶があります。
また、他の子の存在も刺激となり、いい意味での競争ができたとも思います。
ただ、塾の勉強についていくのに苦労したことと、塾に行くまでは自由に遊びまくっていたので、遊ぶ時間に制約があったことなど、負担が大きかった面もありました。
進学塾の場合、6年生くらいになると受験が間近に迫ってきていることもあり、やる気がなくなるということもあまりないかもしれませんが、目標が見出せなかったり、いやいや通っているような場合だと、塾に行くだけで、何も身につかないということもあると思います。
また、塾に行ったことで満足してしまい、家庭学習をしなくなってしまうこともあり、塾の授業内容がそれほど難しくない場合には逆効果にもなりかねません。
一方で補習塾の場合を考えてみると、自分の分からないことを納得するまで教えてもらえたり、家庭ではなかなか勉強しないような子も、塾に行くということで、勉強することを習慣づけることができるといったことが、親が子供を塾に通わせる最大の目的だと思います。
実際、私も学生時代に塾の講師をしていたとき、子供によって分からないところは千差万別で、同じように教えても理解度が違ったり、何度も何度も繰り返すことが必要であったりしました。
学校の勉強の補習をしにくる子供は家で親が教えているとどうしてもけんかになってしまったり、親がなかなか勉強を見てあげる時間がなかったりすることが多いので、塾、特に個別指導や少人数制の塾はこの面で果たす役割は大きいと思います。
いずれにしても親が期待する通りに効果が得られる場合もあれば、子供に合わない塾に通わせることで逆効果になってしまう場合もあると思います。
【通塾で気をつけたいこと】
通塾で気をつけなければならないのが、受験に成功したり、成績が上がったりして通塾に効果があったとしても、あまりにも塾に頼りすぎると、いろいろな弊害が起こる可能性もあるということです。
例えば、与えられたことしかしなくなるとか、自分で試行錯誤しながら勉強したりするような主体性が育たないとか、塾での競争に精神的なプレッシャーを感じてしまうようなことです。
さらに、親自身も塾に行かせていることで安心してしまい、子供の状況を十分把握しづらくなってくることや、小学生の子供にとって重要な遊ぶ時間も少なくなってしまうということもあります。コラム「学習塾の種類」で触れたように、週2~3回で1~2時間ほど塾で学習する場合が多く、塾への行き帰りや塾の予習復習も含めれば結構な時間になってしまいます。
このようなことを考えれば、本サイトで紹介しているような家庭学習教材を使って自宅でじっくりと好きな時間に勉強に取り組むことで学習の成果以外に、主体性を養ったり、家庭でのリラックスした環境で子供のストレスを和らげたり、自由な時間を確保しやすくしたりするということもできると思います。
私の実体験としても、親が子供の理解度や勉強に対する考え方などを知ることができるというところも家庭学習で得られる大きなメリットだと思います。
家庭学習を中心にするにしても、学習塾を中心にするにしても、いずれも学習するための手段にすぎないので、子供に合った学習環境を見極めることが重要だと思います。
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