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注射はどこに刺しているのか?

【注射はいろんな部位にする】
 血管にさしていることが多いように思える注射ですが、他にはどこにさしているのでしょうか?

 注射剤の投与方法としては主に静脈注射、皮下注射、皮内注射、筋肉注射、静脈注射があり、その他の特別な場合として 動脈注射、や脊髄膣内注射などがあります。それぞれの特徴を見ていきます。

 まずは皮内注射ですが、この注射は皮膚のすぐ下に薬を注入する方法で、ツベルクリン反応やアレルゲンテスト などの検査。診断の目的で用いられます。注射部位をもんでしまうと薬が皮膚の下まで達してしまい、 正しく診断できないことがあります。

 皮下注射はその名の通り皮膚の下、つまり皮膚と筋肉の間にはさまった皮下組織という場所に薬を注入します。 注入された薬は注射部位にしばらく留まっていて、そこから毛細血管から吸収されてゆっくりと全身にいきわたります。 薬の効きは皮内注射以外の注射方法よりやや遅く、効き目が長いのが特徴です。インフルエンザの予防接種などの ワクチンやインスリンなどはこれにあたります。

 筋肉内注射は筋肉中に薬を注入する方法で、一般に筋肉内は皮下組織より毛細血管が多いので皮下注射より 薬の吸収は早くなります。したがって皮下注射よりも薬の効き目は短くなります。皮下注射では痛みなどが 強くなってしまう(pHや浸透圧の関係などによって注射部位の刺激性が強い)薬に用いられます。 注射後に軽くもむことで薬の吸収を助けることができます。お尻に注射するのは筋肉注射になります。

 静脈内注射は薬液を直接静脈内に投与するので、薬の吸収や効果の発現は最も早くなります。容量の制限が無く、 少量を一度に投与する場合には注射器を用いますが、50mlを超える場合には点滴で投与します。救急時の緊急処置の目的などに使われます。