top

サイト内検索

法律の種類

【効力は憲法>条約>法律>命令】
 一口に法律といっても、憲法から条例、規則までさまざまなものがあります。それぞれどうのような関係にあるのでしょうか。 法律の種類を挙げて見ます。

(1) 憲法
 国の組織や作用の大原則を定めた国家最高の法規です。
 その形式で以下のように分類されます。
  1) 成文法と不文法
    成文法は文字で表記された文書の形式をとる法で、日本国憲法はこれにあたります。一方、不文法は文書の形式をもたない法で、慣習法などとも言われます。
  2) 硬性憲法と軟性憲法
    硬性憲法は通常の法律の改正手続きより厳しい条件が要求される憲法で、日本国憲法はこれにあたります。軟性憲法は通常の法律の改正手続きと同じ手続きで改正できる憲法です。

(2) 条約
 条約は国際法上で国家間の権利義務を定めた文書による合意で、成文法の形をとります。日本においては、国家が同意しているものは公布されて、日本国内では法律より優先し、憲法には劣る位置づけになります(但し、この位置づけには議論があります)。

(3) 法律
 国会の決議を経て制定される法です。法律の形式的効力は、憲法より下位で、行政機関が出す政令、省令、地方自治体の議会が定める条例より上位です。立法の形式として、国会議員が法律案を提出する議員立法、衆議院・参議院に置かれた委員会が立案して、委員長名で提出される委員会提出法律案、内閣が法律案を提出して立法する場合があります。民法、刑法、行政法など数多くあります。

(4) 命令
 命令とは、行政機関が制定する法律で、以下のような種類があり、政令 > 府令・省令 > 規則・庁令の順に効力があります。
  1) 政令
    内閣が制定します。憲法・法律の規定を実施するために制定された執行命令と呼ばれる政令と、法律の委任に基づいて制定される委任命令と呼ばれる政令とがあります。
  2) 総理府令
    内閣総理大臣が制定します。
  3) 省令
    各省の大臣が制定します。
  4) 規則・庁令
    各委員会、各庁長官が制定します。

【規則は機関独自で定める】
(5) 規則(国家法)
 立法・行政・司法の各機関が手続きおよび内部規律に関して独自に定めた法です。議院規則(衆議院規則、参議院規則) 、最高裁判所規則、会計検査院規則などがあります。

(6) 条例
 普通地方公共団体が制定する法で、法令に違反しない限り、普通地方公共団体は条例を定めることができます。千代田区などが定める歩きたばこ禁止条例などがあります。

(7) 規則(地方法)
 普通地方公共団体の長が制定する法で、法令に違反しない限り、規則を定めることができます。地方公共団体の議会の会議規則などがあります。


以上の内容をまとめると、下図のようになります。





■更なる学び情報の紹介

本サイトで紹介した様々な雑学から一歩深掘りして知識を習得できる教材を紹介します。法律に興味がある、あるいは法律全般を体系的に学びたいという方には、行政書士受験用の教材がおすすめです。試験は、法律全般の基礎的なレベルが問われる内容になっているので、法律系の資格の中では初心者でも最も学びやすいことに加え、実際に受験をしなくとも、どの教材もよくまとまっているので、法律の基礎を学ぶのに適しています。うまくいけば資格を取得することも可能です。勉強を始めてみようとするきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

(行政書士資格取得向け講座)

LECオンラインショップ(E学習センター) 教材は東京法経学院オリジナルで、講義のDVD(またはダウンロード)およびテキスト、各種試験の特徴を踏まえ、通常の講座に加えて論文対策などが用意されています。行政書士関連の参考書が必要な分だけ購入できます。
スキマ時間を有効活用できる【オンスク.JP】 教材は資格の学校TACのノウハウが凝縮された講義ムービーと演習問題付きのテキストが中心です。資格や認定試験の合格に照準を絞っているので、効率的に勉強ができます。スマホなどでどこでも講義が見れることに加え、1講義は10分程度なので、隙間時間に勉強がしやすいのも特徴です。行政書士講座は、講義動画が222回分・問題演習が581問、PDFテキストと講義スライドがあります。費用は月額980円なので、資格の通信講座に躊躇している方でもお試しの感覚で取り組みやすくなっています。
資格試験の通信教育・通信講座ならフォーサイト 行政書士試験で求められる範囲は多岐にわたるため、合格ラインをクリアするための効率的な学習ができるよう工夫されています。そのため、テキストは従来の文書型ではなく、図表を多用し、単なる暗記ではなく本質を理解できるよう構成されていたり、フルカラーで暗記しやすくなっています。教材はテキスト、各分野専任の講師による講義を収録したDVDが中心で、各科目の基礎知識を習得して過去問を解いていく流れが基本となります。54,800円(基礎講座+過去問講座)から受講可能です。
ユーキャンの行政書士講座 教材は全体として初心者が入りやすく効率的にできるよう工夫されています。要点が絞られており、コンパクトな内容です。行政書士講座は、テキストによる基礎学習+過去問演習+8回の添削課題で構成されています。初めて学習する方を想定し、入門テキストと応用テキストの2種が用意されています。入門テキストで、まずは法律の難解なイメージを克服し、知識のベースが身についてから応用テキストに進んでいきます。分割だと月々3,980円×16回、一括だと63,000円で受講可能です。