随 想(思いつくまま)

(9/27) 職場の同窓会

 生を受け、縁あって同じ職場に就職したもの、または我々を迎えてくれた先輩諸兄姉を含め(17名)がこのたび約60年ぶりに一堂に会した。懐かしい思い出話に花が咲いた(私のテーブルスピーチ、Aさんのことなどを中心に再録)。

 私は当時の人たちとのお付き合いほとんどしてない。ここにいるのが不思議な気がする。幹事さんからの電話で、話の発端がAさん(仮にA氏としておく)から出たと知って、それでは這ってでも出席しなければと出てきた。みんな背広を着てくるだろうな(事実みんな黒系の上下にネクタイでバッチリ決めていた、カジュアルな軽装は私だけであった)と思いましたが、実は定年で退職して間もなく、サラリーマン生活よ、さようなら!とばかり、代々木公園でのフリーマーケットで背広は上下1着2000円で全部売ってしまいました。背丈の小さい私の背広は日本人には合わずどこかで聞き及んだインドネシア人の仲間が次々と買ってくれた。ネクタイは一本50円で売ったが盛んに30円かと聞いてくる人がいた。いや50円だと言い返した。後で考えると30円に値切っていたのだ。最初から気が付いていたら国際親善のためにも喜んで30円で売ったのに。というわけで現在私は背広を一着も持っていないのです。
 退職の年の翌年ピースボートの船で地球を一周した。途中ミセスAをよく知っているというベトナムの女性と話す機会があった。実は私はミセスAのハズバンドと一緒に仕事をしたことがある、と口先まで出かかったが、誤解を招かない会話をする語学力がないため、ついに黙っていたという話を披露した(ミセスAはかって外務大臣内定のうわさがあった著名人)。Aさんは笑顔でこの話を聞いておられた。Aさんが数年前に出された本はAさんが通われた小・中学校のすぐそばに住んでいる私にとって面白く、また当時の職場ことも書かれており、楽しく読んだ。それに引き換え、ミセスAの著書は読む約束をしたが、何分原書は英文、日本語版は翻訳書だ。国際的知識がないと到底全部読み切れない本で早々にギブアップした。
 近況は週1回近くのナーシングホームで傾聴ボランテア、週2回は我が家の炊事当番、今一番時間をとられているのが関わっている市民運動会報の合冊作業です。合冊作業は製本というより、スキャナで読みとらせCD−ROM化、つまりパソコンの前に座っての作業が中心です。
 こうして久しぶりにお会いして感ずることは良い職場に恵まれ良い友人を得たのは私一生の大きな資産です。心から改めてお礼申し上げます。