随 想(思いつくまま)

(9/25) ホスピスからの便り
 ポスピスからの便り
 さんから手紙を頂いた 開封して驚いた 目下ホスピスに入院しており 末尾に「勝手に音信を絶つことをお許し下さい」と結ばれていた 食欲が全くなくなり 調べてもらったところ癌の末期と診断され 一人暮しの末期癌は在宅ではどうしようもないので入院したとのことであった
 81歳の現役
さんは一輪車仲間である 還暦過ぎてから一輪車に挑戦し 片足アイドリングを初め極めて高度な乗車技術をマスターし 81歳の今まで現役として 少年少女の指導を楽しみにして来られた方である 「81歳まで自立し好きなことが出来て まあ仕合わせな生涯だったと思っています 中央公園では子供たちとの交流が楽しい思い出となりました 長い間お世話になりありがとうございました」とあった
 他人に知らせるべきか 
 「いちりんしゃつうしん」の今月号に”元気な顔を見せて下さい”付記したのに対して黙っているわけにはいかないと 近況を知らせて頂いたものと思われるが 文面からは誰にも知らせないでほしい 見舞など配慮無用という厳しい意志が伺われた その気持ちを大切にそっとしておくべきか悩んだ 到達した結論は人の命の終末はそんなに軽いものではない筈だ 本人の気持ちを大切にしながらできるだけのことをしようと思った
 寄せ書き完成
 練習会の当日参加者に さんの近況を説明したところ 子供たちはすすんで寄せ書き帖にメッセージやイラストを書いてくれた 一言一言に子供達の心情が溢れ 今更のよう さんの偉大さを思い知らされた 当日の集合写真やスナップ写真を貼付した寄せ書き帖が出来上がった
 ホスピスでの生活
 寄せ書き帖を托した親族の方の話では 目下病状は安定しており 音楽療法士の大正琴に興味を持ったり お手玉のジャグラーをやって見せ 同僚のお手玉を作るべく 布の色を決め その重さは65gが理想的とその材料を買って来るように指示したり 努めて明るく過ごしているとのことであった
 明日は我が身
 私も馬齢を重ね何時何が起こってもおかしくない年齢になった 死んだ時は人に知らさず密葬をとの思いは強い 人は自分の意思に関係なく生まれて来るが 死ぬ時は自分の意思どうりに死にたいと思う 自分の終末について考えさせられるこの頃である