随 想(思いつくまま)

(7/30)

アナグロからデジタルへ
 映像の保存技術は日進月歩、市場はブルーレイ時代の到来を告げている。我が家での映像の歴史を振り返ると、まず白黒写真、この中には箱に小さな穴をあけただけの写真機で撮ったものがある。少年時代の映像は変色、大きさも天眼鏡で見なければよく見えない。次いでカラー写真の時代へ。さらに8ミリ映写機へ、私のはエルモという機種だった。次に登場するのがソニーのベストセラー「ハンデイカム」での8ミリ映画、8ミリ映画をVHSでテレビの画面で見る時代へ、さらにはデジカメ時代へと突入する。VHSは時代遅れとなり、大量のテープはゴミ寸前である。
 たくさんのアルバムを前にして、自分の死後残された者の迷惑を考え少しずつ整理することを思い立った。まず8ミリ時代のフィルムを業者に依頼してDVD化してみた。野外撮影のものほど劣化が著しく、色は総じて赤色に変わっていた。自然の風景は見る影もない。しかし、今は亡き多くの故人の元気な姿や、子持ちとなった娘や息子の幼少時代の記録を懐かしく眺めた。これとて、はたして次世代まで保存する価値ありやとなると甚だ疑問である。
 あの世への旅支度は当分続く。