随 想(思いつくまま)

(5/12) 我流読書三昧
 図書館の近くに住む
 図書館と公園が近くにあるところに住みたいと思っていた 新住居はなんとかこの条件をクリアーした 若いころ殆ど読書の習慣を持たなかった私が 本を通じて外の世界に触れる楽しみを知ったのは かれこれ人生も半ば過ぎた頃からだった 青春時代の読書空白をは慙愧だが どうなることでもない
 行き当たりばったり
 特にライフワークを持たない私の読書は行き当たりばったりである このHPを立ち上げる時 町内愛犬紳士録なる企画を思いついた時は 犬を飼ったことのない私は図書館本棚の犬と名のつく本はほとんど全部を読んだし 町内の樹木を調べた時は毎日のように植物の本のページをめくった しかし通常本を選ぶ条件は他愛ない 今日は長いものを読みたいと決めた時は 500〜600ページの厚くて 汚れていないものを手当たり次第に(著者に関係なく)棚から抜き出すといった具合である そして一度手に取ったものは原則として元に戻さない 貸出しの取り決めは10冊まで2週間である
 旅での出会いを大切に
 先日黒部アルペンルートの旅をした 帰途のバスガイドから小林一茶のことを聞いた 早速図書館で一茶の本を探し 田辺聖子の「ひねくれ一茶」を借りた 俳句の解説書を読むより一茶の人となりが活写されており楽しかった 句から受ける好々爺の印象と全く別の一茶の生き様は感慨深いものがあった 句集を参考に一冊の本にまとめる田辺聖子の筆力にも感心して読んだ 
 先年シルバー人材センターの旅行は東海道由井町方面であった 由井の宿場町 広重の美術館 蓬莱橋(大井川にかかる世界一長い木造橋)などが旅の目玉だった それを機に「由比正雪」を読みなおしてみた 藩政が崩壊し武士が大量に失業した時代での正雪の行動、失業した武士が開墾のため蓬莱橋を渡った激動の時代を失業率5%を超えた今にダブらせて見た 
 旅は平凡な日常に異世界をもちこむ それを読書で裏打ちし 旅を二度楽しむのが我流旅行術であり読書術なのだ
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