随 想(思いつくまま)

(2/4) 遍路に出て分かったこと
 

 今の国会は、改憲支持議員が3分の2以上を占めている。それほど市井の人は憲法を改めるべきだと考えているのだろうか。そんな思いで九条改憲反対を訴える遍路の旅に出た。

 遍路を続けるうちに見えてきたことがある。それは誰も日本の現状はどこかおかしいと感じていることである。また、九条について戦争体験者は即座に「戦争はいけません」という答えが返ってくるのに、年代が少し下がると、とたんに歯切れが悪くなる。二十代の若者まで下がると、国が軍隊を持つことがどんなことか自分の問題として考えたこともないという人が多いのには正直唖然とした。ただ漠然と多くの人たちが軍隊を持った方が安心だ。憲法を変えて日本の現状を打開しようと考え始めていることも事実である。

 今必要なことは、今の憲法を改めないで国際貢献の道はないか、平和憲法力で国を守る(アメリカの属国ではなく)ことができないものか、その道を模索する努力をもっとすべきだと思う。憲法九条を放棄したら二度と手にすることはできないし、それは人類の損失だと思う。九条二項を亡くして本当に良いだろうかと多くの人が悩み、かつ迷っているのが現状である。九条二項を諦めるのはまだ早い。