随 想(思いつくまま)

(10/21) 80歳のデイト
 お互いに独身であった二人が、幾星霜の年月を経て、ともに4捨5入で80歳になり、よもやデイトすることになろうとは、思えば互いに長生きしたもんだ。
先日の職場同窓会の余波から、遠くない地にお住まいのYさんに電話をした。あいにく不在で留守電にメッセージを入れておいたところ、その数日後、「今、四国88か所のお遍路から帰ったばかり」という電話をいただいた。2回にわたる歩き遍路の経験がある小生にとって、遍路の話を聞かずばおくものかと、早速デイトを申し入れ、今日それが実現したという次第だ。
 お互い80歳ともなれば約束通りに会えるとは限らない。突然の体調不良もよくあることだ。約束後の20日間は一日千秋の思いで今日の日を迎えた。幸い予定の時間にドッキングでき、まずは井の頭公園を散策、池畔のベンチ、食事処「金の猿」、さらに喫茶店へと場所を移して、同窓会の話しから始まり、お遍路、遠い青春時代の思い出、近況と語り合った。早速帰宅後、今回聞いたメールアドレスに「久しぶりに青春時代の気持ちの高ぶりを覚えました」とメールを入れた。
 Yさんは連れ合いを亡くされて以来独り身を満喫、「遍路はバスで、私が最高齢、参道の階段を、最後尾からやっと付いて歩いて来た」とおっしゃる。私の遍路に対するウンチクを聞き、「次回の遍路は一味違うものになるかも」と言って下さり、嬉しかった。高野山での結願の模様を聞くデイトが待たれる。