■ 家庭学習の必要性2~家庭学習のメリット
【通塾との費用の差】
中高生にとって学校以外の学習の場として最も多いケースが通塾です。親からすればその効果はもちろんのこと実際どれくらい費用が必要なのかは気になるところです。
平成28年に文部科学省が実施した「子供の学習費調査」によると下表のような結果になっています。
子供の年間補助学習費調査(平均費用:円)
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家庭内学習費
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家庭教師費等
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学習塾費
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公立
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私立
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公立
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私立
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公立
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私立
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中学校
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14,347
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29,804
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17,868
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23,592
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202,498
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143,694
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高校
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14,669
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23,019
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10,513
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19,232
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106,767
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171,462
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この表を見ると、学習塾費は家庭内学習費と比較すると中学では公立で15倍、私立で5倍、高校では公立私立とも7倍程度高いことが分かります。
費用がかかるということはそれに見合う効果が期待できるということになりますが、通塾で得られる効果は塾で学んだことを自宅で復習してこそ自分のものとすることができるので、結局のところ使う教材が異なるものの家庭学習であることには変わらないともいえると思います。
この観点から考えると通信教育やネット塾あるいは家庭教師などの家庭学習教材をうまく活用すれば少ない費用で十分な効果を得ることができるのではないでしょうか。
【家庭学習の効果】
通信教育やネット塾などの教材を使った家庭学習のメリットとしては次のようなことが挙げられると思います。
・自分のペースで勉強できる。
・自宅で勉強できるため、学習環境に安心感がある。
・通塾の煩わしさがなく、効率的。
・塾に比べて費用が安くすむ。
・自分に合った教材を自由に選べる。
家庭学習がなによりいいのは自分が主体的に進めることができたり、壁にぶつかっても自分で何とか克服しようとする意識が生まれやすいというところで、この先の大学あるいは社会人になってからの勉強や仕事への取り組み方にいい影響を及ぼすことができると思います。
また、一方で次のようなデメリットもあります。
・自分のポジションを把握しにくく、競争がないため、危機感や深刻感に欠ける。
・自宅で気軽にできる反面、やらなくてもそのままにしておけるため、進度が遅れがちになる。
・誤った解釈をそのままにしてしまうことがある。また、自己流になりやすく効率が悪くなる可能性がある。
特に陥りやすいのがデメリットの3つ目に挙げた内容です。自分勝手な思い込みや学習効率が悪くなる可能性がある点については通信教育やネット塾などをうまく利用しながら早目に自分の誤りに気づくことができるような体制を整えるといいと思います。
以上のようなメリット・デメリットを考慮しながら、自分一番能力を発揮しやすい環境を選んで、不足しがちな学習量を補っていく必要があるのではないかと思います。
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